路線価の公表と相続税の課税強化

2015年9月24日

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1. 路線価とは

 国税庁が毎年7月頃に公表する土地1㎡当たりの価格であり、相続税や贈与税を計算する際の、土地の評価に利用されるものです。

2. 相続税の課税強化

 税制改正により、平成27年1月1日以降の相続税の負担が重くなっています。

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3. 相続税の試算

 将来の相続に備えて相続税を試算する場合、まずは土地と建物について大まかな評価をし、現預金や上場株式などその他の財産を合算します。

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 居住用に使用している不動産については評価を大幅に減額する特例がありますが、その要件に適合するかどうか確認しておくことが必要です(特例を適用するためには相続税の申告書を提出する必要があるので注意して下さい)。

4. 基礎控除額を超える場合

 上記の合計金額が相続税の基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合には相続税が課税される可能性が出てくるので、以下のような点に留意しておきましょう。

① 生前に適用を受けられる各種特例(例えば、居住用の不動産を配偶者に贈与する場合の非課税規定、居住用の住宅取得資金の贈与、教育資金・結婚資金の贈与など)を利用して相続税の負担を軽減することが出来ます。
② 相続税の計算は遺産を誰が取得するかによって大きく変動します。遺産分割の大まかなイメージに基づいて相続税を計算してみましょう。
③ 想定される相続税に対して、納税資金が十分に確保されているか(手持ちの現預金で支払可能な範囲か)確認する必要があります。

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