■ システム検討の課題と背景

東海大学は、全国に8つのキャンパスのほか、短期大学、高校、幼稚園などの教育機関、各種研究所を有する総合教育機関です。さらに4つの付属病院と医学部の連携により総合的な医療活動にも取り組んでおり、臨時職員を含めると約1万人の教職員が働く大手学校法人です。他の大学同様、東海大学でも経営基盤強化のための経費節減に取り組んでおり、経営戦略に基づいたIT 戦略の企画・立案を行う経営企画室情報課が既存の業務システム全体の見直しを図っていました。その中で、とくに運用コストの高い給与処理専用ホストシステムに着目し、2009年、給与システム切り替えの検討を開始しました。

■ 選定の決め手は「コストパフォーマンス」

当時の給与システムは20年以上も前に自社開発したもので、法改正対応などの改修コストが大きな負担となっていました。そこで、経営企画室情報課では、ホストシステムからパッケージ運用に切り替えることで大幅なコスト削減を図る方針をたて、システム選定をおこないました。選定には既存のシステムベンダーにコンサルティングを依頼し、いくつかの候補から最もコストパフォーマンスの高い『ZeeM 人事給与 学校法人版』の採用を決定しました。決め手となったのは、パッケージの利点である保守範囲内の迅速な法改正対応のほか、アドオンにも柔軟に対応できることでした。アドオンができることで、システムそのものに変更を加えなくても機能追加ができ、従来のやり方を一部継承しなければならない運用にも、高額な改修コストをかけずに対応することが期待できました。

■ 導入効果

2011年本番運用開始から5年、実現している改善効果は次のとおりです。

■ 今後について

『ZeeM 人事給与 学校法人版』の利用開始から6年目を迎え、情報課・人事課では業務効率化により人員の見直しが可能になり、人材の有効活用にも繋がっています。経営企画室情報課 課長の星野 辰夫 氏は次のように語っています。「日々のルーチンワークが軽減され、経営企画室の一部門として、ITの側面から経営戦略の企画・立案に貢献できるようになりました。」「今後は学内の人件費分析といった経営層からのさまざまなニーズにも対応し、人事給与情報をより分かりやすい形で可視化していきたいと考えています。」

クレオマーケティングは、これからもZeeM製品の機能強化とサービスの充実化を図り、情報システム部門、人事部門の業務品質向上に貢献してまいります。