育児休業給付金受給の基本と延長について

2018年12月5日
育児休業給付金受給の基本と延長について

育児休業の基本

報道である通り、育児休業給付の延長ねらいでわざと入所困難な保育所に申し込んだり、入所できても断ったりと育児休業の延長について正しい知識をもたず誤った取扱いをされている方が見受けられます。ここで改めて、育児休業についての基本をお伝えします。
育休(育児休業)とは、会社に申し出ることで取得できる子育てをするための休業を指します。原則、子ども1人につき1回。期間は、子どもが1歳になる誕生日の前日までの連続した期間で、出産日・産後休業を含めて1 年間です。専業主婦家庭の夫も取得することができます。

育児休業給付金の延長

原則として育休を取得できるのは1年間ですが、平成29年10月1日から、最長2年まで期間を延長できることになりました。これまでは育休期間は原則1年となっており、保育所に空きがなく子どもの預け先が見つからないなどの場合は最長で1歳6ヶ月に達するまで延長できることになっていました。
この規定が変更され、1歳6か月に達した時点で保育所に入れない等の場合、再度申出することにより、以下の条件により育児休業期間を「最長2年まで」延長できます。

  • ➀育児休業に係る子が1歳6か月に達する日において、労働者本人又は配偶者が育児休業をしているとき
  • ➁保育所に入所できない等、1歳6か月を超えても休業が特に必要と認められる場合

この2歳までの休業は、1歳6か月到達時点でさらに休業が必要な場合に限って申出可能となり、原則として子が1歳6か月に達する日の翌日が育児休業開始日となります。なお、1歳時点で延長することが可能な育児休業期間は子が1歳6か月に達する日までとなります。
ただし、雇用契約期間に定めがある場合、申し出の時点で、同じ会社に1年以上勤めていることが必要です。その上で、最初の延長時は子どもが1歳6カ月を迎える前日、再延長時は子どもが2歳になる誕生日の前日までに、雇用契約(更新される場合は更新後の契約)の期間が満了しないことが条件となっています。

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SATO社会保険労務士法人

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